各種パース

TiPiT v1.5は、v1.0と同様、"Horizontal", "Single", "Double"と"Object"の4種類のパースを提供する。"Horizontal"と"Single"は、消失点が１つあるシーンに適用する。あとの残りは、２つの消失点があるシーンに適用するものである。この４つのパースのうち、よりフィットするものを選択して使う。それぞれのパースは、幾つかの壁からなる固有の3次元モデルを生成する。

Horizontal

　これは、下図の画像サンプルのように、水平線があるシーンに適用する。ここで、このパースは、TiPiT v1.0では、"none"と呼ばれていたものである。このパースは、下図のように、L字型の3次元モデルを生成する。

(a) 飛んでいる鳥

(b) Red Boats 1875 by
Monet
(c) 桜

図．Horizontalの画像サンプル

図．Horizontalの3次元モデル

上図の3次元モデルにおいて、正面の紫色の壁を、"Goal"と呼ぶ。また、地面の緑色の壁を、"Floor"と呼ぶ。

Single

このパースは、下図の画像サンプルのように、明確に１つの消失点を持つシーンに適用する。このパースは、１面が開かれた箱の3次元モデルを生成する。

(a) Alyscamps 1888 by
Vincent.V.Gogh

(b) Path in th Artists Garden 1902
by Monet
(c) 夕日

図．Singleの画像サンプル

図．Singleの3次元モデル

上図の3次元モデルにおいて、正面の紫色の壁を、"Goal"と呼ぶ。底面の緑色の壁は、"Floor"と呼ぶ。右側の赤色の壁を、"Right Wall"、左側の橙色の壁を、"Left Wall"と呼ぶ。最後に、天井の青色の壁を、"Ceiling"と呼ぶ。

Double

このパースは、下図の画像サンプルのような２つの消失点があるシーンに適用する。また、このパースは、下図のように、廊下や室内の外側の角のような3次元モデルが生成される。

(a) 室内の角

(b) 画廊

図．Doubleの画像サンプル

図．Doubleの3次元モデル

上図の3次元モデルにおいて、左側の橙色の壁を、"Left Wall"と呼び、右側の紫色の壁を、"Right Wall"と呼ぶ。底面の緑色の壁は、"Floor"と呼び、天井の青色の壁を、"Ceiling"と呼ぶ。

Object

このパースは、下図の画像サンプルのような２つの消失点があるシーンに適用する。また、このパースは、下図に示すように、回廊の内側の角や建物の角の外壁のような3次元モデルを生成する。下図の建物の写真は、近似的に、このパースを適用出来る例である。

(a) フィールドカメラで撮影した建物

(b) 通路

図．Objectの画像サンプル

図．Objectの３次元モデル

上図の3次元モデルにおいて、右側の赤色の壁を、"Left Wall"と呼ぶ。左側の黒色の壁を、"Right Wall"と呼ぶ。底面の緑色の壁を、"Floor"と呼び、天井の青色の壁を、"Ceiling"と呼ぶ。出っ張りの右側の紫色の壁を、"Object Right Wall"と呼び、出っ張りの左側の橙色の壁を、"Object Left Wall"と呼ぶ。